2017.01.25

開業後すぐにクリニック経営を安定させる効果的な集患方法

集患

勤務医時代とは異なり、開業独立後は病院のネームバリューでの集患が難しくなります。そのため多くのクリニックが集患に苦労し、経営が芳しくない状態に追い込まれることもあります。

クリニックの経営が不安定にならないように、安定的な集患を通じて、クリニックの経営を安定化する集患方法をご紹介いたします。

患者が増えないクリニックの共通点

「開院すれば自然と患者が集まる」は間違い

多くの院長が、開院後、自然に患者が集まると思われがちですが、開業5年以内のクリニックなど、そもそも地域で認知されていないクリニックは、自然集患が難しいことがほとんどです。新規クリニックを開業し、患者を獲得しようと思えば、どれほど有名な病院から独立されたとしても、広告や宣伝は避けて通れない問題の一つです。

質の高い診療だけでは、集患は期待できない

開業後、質の高い診療をしていれば口コミは広がるわけではありません。  

診療圏の見込み患者はすでに行きつけクリニックを持っているため、よほどのメリットを感じない限り新規クリニックには乗り換えないことがほとんどです。診療の質が高いのはセールスポイントの一つにはなりますが、決定的な集患には、つながりにくいといるでしょう。   

そのため診療とスタッフの質に自信を持っていても、まずは広告宣伝を行ない、クリニックの周知が課題となることが考えられます。

開業しただけで集患が見込めない理由と対策

新規クリニックが認知されない理由

新規クリニックが認知されず患者が集まらない理由は、人間の記憶が曖昧なことが挙げられます。 美容院を例にとって考えますと、一般的に東京都市部の駅前には美容院が20軒から30軒あると言われています。しかし私たちが思い出せるのはその内2軒か3軒、実際に定期的に通うのはその中の1軒です。  

沢山の美容院があるなかで記憶しているのは10分の1程度、自分が行きつけにするのは1軒しかないのですから、競争が激しいと言えます。  

広告規制がなく、広告を沢山出し、キャンペーンなどを駆使し認知を図ろうとしている美容院でさえ、これだけ認知度が低いのです。クリニックの場合は、医療広告規制があり、さらに怪我や病気をしなければクリニックを意識してもらうこともできませんから、認知してもらうこと自体が簡単でありません。

繰り返しになりますが、どんなに良いクリニックも認知されなければ、人気クリニックになることが出来ません。診療圏で確固たるポジションを確立し、安定した経営を続けるには、クリニックの周知に力を入れる必要があります。

広告宣伝があって始めて集患が始まる

どれほど質の高い診療とサービスを提供していても、認知されないクリニックでは売り上げを上げるのが難しくなります。  

クリニックの認知が遅れるほど、集患が遅くなり経営が苦しくなりますので、思い当たる部分がある場合は、できるだけ早く広告宣伝に取りかかることをおすすめします。

クリニックの広告宣伝の規制と効果的な集患

広告規制が多いクリニックの集患

一般的な商業店舗とはことなり、医療クリニックの広告宣伝には規制が多く、広告を掲示できる媒体が限られています。  

そのため一つ一つの広告宣伝効果が一般と比べると弱くなりますので、出来るだけ組み合わせることで効果を高めます。

クリニックの認知・評価・試行が再来者数を決める

クリニックの集患が軌道に乗るプロセスは、認知・試行・評価の3段階を経て、患者が継続通院することにあります。  

患者の来院を促すには、広告宣伝を通じてクリニックを知ってもらう事が第一歩です。  

認知されることで、クリニックのお試し受診が可能になり、新患に質の高い診療とサービスをアピールできれば好評価が生まれ、集患につながります。

効果のある広告宣伝は、院長のロビー活動

クリニックの開院時においては、限られた広告宣伝を最大限行なった後は、院長自らが町内会や老人ホームなどに挨拶をすることも大切です。  

経営者が直々に挨拶をしてまわることで、住民も院長のクリニック経営に対する熱意を感じることができますし、フットワークの軽さに好感をもたれる可能性もあります。  

地道に診療圏との接点を見つけ、認知活動を行うことが確実な集患を約束します。

開業前から最大限に活用したい広告と宣伝

開業後では遅いのが広告宣伝と集患

多くの院長が開業後に広告宣伝を考えますが、それでは間に合わない事があります。開業後は診療や雑事で忙しく、家賃や月々の人件費などの固定費が発生します。運転資金が月々の支払いに充てられると、広告宣伝費の用意が出来ないこともあります。    

開業前に用意した運転資金が、開業後すぐ底をつかないように、集患対策は、前もってクリニックの開業前から行なうことが大切です。

事業計画に広告宣伝費も入れておく

ご自身のご縁がある土地や、以前からの憧れなど、クリニック開業地を選ぶ理由は人それぞれだと思いますが、開業後の集患は、まとまった売り上げを得るのが遅れ、経営を圧迫することがあります。  

そのため独立を決めた段階から、事業計画には、余裕を持った広告宣伝費も盛り込むことをおすすめいたします。  

集患対策が遅れると、それだけ売り上げが安定するのも先延ばしになりますので、最初からある程度まとまった予算を持っておく方が安心できます。

広告宣伝費は費用対効果の高い投資

看板1枚が何十万円、広告掲示が月々何十万円と、一般的な感覚からすると高額に思える広告宣伝費ですが、クリニックを経営する場合、その費用は患者数の微増によりすぐに回収が可能です。

200万円の広告費は1年足らずで回収できる

広告宣伝の費用対効果について、具体的な例でお話しします。


A内科クリニックの場合
  • 1日の平均患者数:40人(平均診療単価5800円)
  • 診療材料費(原価):売上の10%(院外処方)
  • 1ヶ月の平均診療日数23日
  • 家賃50万円
  • スタッフ4名
  • 現在の院長と妻の年収は1830万円です。

※上記数値は平均的な内科の数値を基に算出しています


上記のクリニックで300万円の広告宣伝費を使い、1日に患者が5人増えた場合、
売上は約8,000,000円増加(5人×5800円×23日×12か月=8,004,000円)します。
売上が増えることで診療材料費(原価)も約800,000円(8,000,000円×10%=800,000円)増加します。

患者数が1日5人増えることで増加する経費は広告宣伝費以外ありませんので(家賃や人件費、水道光熱費、交際費などは患者数が1日5人増加しても変わらない)

(売上)8,000,000円-(診療材料費)800,000円-(広告宣伝費)3,000,000円=(利益)4,200,000円

つまり院長の年収は1830万円から2250万円と大幅に増収します。
収入の増加は1年限りのものではなく、患者が定着すれば年数が経過しても継続するため
10年で4200万円、20年で8400万円の増収が見込めることになります。

開業後も広告宣伝で新規患者を開拓

診療圏の住民は常に入れ変わっています。人口の多い都市部ほどその傾向が強いため、開業後しばらくして集患力が弱くなって来た場合は、既存の広告と宣伝を見直します。    

具体的には、人の流れが少なくなった看板を人の流れの多い場所へ移したり、古くなったホームページをリニューアルしたりすることです。その地域に住んでいる方はずっと同じではなく、転出や転入などを繰り返しながら、毎年少しずつ入れ替わってます。大切なのは、どのような状況にあっても、常に新患を開拓する心がけを持つことです。

 

参考:勉強会セミナー

開業を成功させる一番のポイントは、事業主となる先生が経営者として成長することにあります。経営者としての考え方、視点、判断の方法を学ぶための勉強会です。

>クリニック開業基礎講座

>クリニック継承基礎講座

>スタッフ採用・育成基礎講座

>広告・集患基礎講座

>開業医の為の将来設計講座

まとめ

集患の基本はクリニックの広告と宣伝です。どんなに素晴らしいクリニックも診療圏に認知されなければ集患が行なえず、売り上げが伸びにくくなります。
 
広告宣伝は開業後の何かと多忙な時期よりも、開業前の時間と資金に余裕のあるうちにプランニングを行なうことで、無駄のない的確な広告宣伝が可能になります。

また開業後、売り上げが思ったように伸びない場合や、開業後数年経ち、売り上げが落ちて来た場合も、すぐに広告宣伝を開始しましょう。
 
広告宣伝は早ければ早いほど、集患に効果を現しますので、少しでも思い当たる場合は、迷わず対策されることをおすすめいたします。

  • 2018年度開業基礎講座受付中!
  • 2018年度経営基礎講座受付中!