2016.12.23

選考は重要!クリニック開業時のスタッフ採用面接でするべき質問と確認事項

面接

クリニックを開業するにあたり、一緒に働く仲間を採用する必要があります。
しかし多くの場合、「面接などしたことがない」「何を確認すればいいのかわからない」ということが多く、ほとんど面接を行う意味をなしていないケースも少なくありません。
今回は、面接を行う上での注意点や、どのような質問から何を判断すればいいのかお伝えしたいと思います。

選考は電話連絡から……面接以前にチェックすべきポイントとは

クリニック開業時のスタッフ採用では、その選考過程で面接をすることと思います。 面接の前には書類を確認しますが、応募書類を送付してもらう際の電話連絡の時点から選考を意識しましょう。

応募者の対応をチェック!電話連絡はここを確認

応募者から連絡を受けた時は、はじめに名乗ったか、求人に応じる旨を伝えたかを確認します。

また、人事担当者の名前を明示できたかも重要です。 さらに、相手の声のトーンや大きさ、話し方や会話のスピードを意識しましょう。人の話を聞こうとする姿勢の有無、最後に挨拶をしたかもチェックしておきます。

連絡があった日から応募書類の到着日までの日数は、本人の熱意を表しています。これもメモしておきましょう。

応募者全員と面接をする必要はありません。書類が届いたら応募書類によく目を通し、応募者をふるいにかけます。応募書類は、最低限のマナーの有無が確認できる便利なツールです。

質問内容やこちらの与える印象にも注意が必要

覚えておこう。してはいけないこんな質問

厚生労働省や職業安定法などにより、収集してはいけない個人情報が定められています。面接時にはこれに抵触するような質問をしないように注意する必要があります。 さらに、男女雇用機会均等法にも留意しなければなりません。 してはいけない質問は、具体的には以下のものです。

本人に責任がない情報について

本籍や出身地、家族に関する情報、居住環境に関する情報、生活環境や家庭環境に関することなど

思想の自由に反する情報

支持政党、宗教、購読新聞、購読雑誌、愛読書、労働組合、学生運動、消費者運動などの社会運動、尊敬する人物など

セクシャルハラスメントに関するもの

将来の結婚や出産の件など、女性が嫌がる質問全般

相手もこちらを見ていることを忘れない

面接はお見合いと同じで、応募者側もこちらを面接しています。相手に良い印象を持ってもらえるように、面接官も真摯な態度で面接に臨むべきです。

悪い印象を与えてしまうと、クリニックの悪い噂としてひろまります。応募者を患者と思って接するようにしましょう。

その場で質問を考えない。事前の準備が面接の精度を上げる

ひと言で答えられる質問は意味がない

採用面接という限られた時間の中でより多くの情報を引き出すためには、面接官に質問スキルが必要です。

質問には「クローズド質問」と「オープン質問」という2つの種類があります。

クローズド質問とは「はい」「いいえ」でしか答えることのできない質問で、早く答えを出したい時や、相手に決断を迫るときに有効です。

オープン質問とは、多くの情報を聞き出せる形式の質問で、相手の話を詳しく聞きたい時に有効です。 面接では後者のオープン質問を使用します。5W1Hを用いた質問で、相手から得た回答に対し、さらに質問をするようにします。これにより応募者の行動や価値観、考え方を知ることができます。具体例としては「今までどのような仕事を経験されましたか」「なぜ他のクリニックではなくうちで働きたいのですか」といった質問がこれにあたります。

質問内容をあらかじめ準備しよう

質問内容が面接の精度を左右するため、応募者への質問はあらかじめ準備しておきます。面接シートを用意し、電話や履歴書で得た情報や、確認する事項を記載しておきます。

面接でするべき質問

選考のための面接では、応募者の能力や思考を知る必要があります。そのために質問すべき内容としては、以下のようなものがあります。

質問事項 内容
志望動機 この業界やクリニックを選んだ理由など
自己PR

得意とする分野と実績

応募者の価値観に対する質問 クリニックの理念を聞いて感じたこと、応募者が理念を体現できると考えている場合は、なぜそう思うのか
前職の退職理由 人間関係・仕事への不満・労働条件など退職の理由、本人に協調性や社交性はあるか、自分の適性を理解しているかなどを掘り下げて確認
希望する給与額 どの態度、出勤したいと考えているかを知ることができる。また給与提示後の辞退を予防するため
前職の職場での対人関係や仕事のやり方 前職での人間関係で苦労したこと、また自身の仕事の進め方など

これらが代表的な質問です。面接を行う人全員に同じ質問をするようにし、その他は個別に質問します。

第一印象、態度……採用面接でのチェックポイント

面接時間は長くても30分、不採用確定の場合には10分ほどで終わらせます。確認すべき事項としては、以下の点が挙げられます。

チェック項目 内容
第一印象 姿勢・清潔感・身だしなみ・挨拶をチェック
面接室に通した時の態度

勝手に座る人はNG。要所要所で「失礼します」「ありがとうございます」といった言葉が出ることを確認

前職の退職理由 若いのに「祖父母の病気」「介護」は嘘をついている可能性も。前職の悪口や業務上知り得た情報を話す人も要注意
質問に対する応募者の反応

質問と答えがかみ合っているか、質問に適切に答えるか、相手にわかりやすく伝えられるか
院長とスムーズにコミュニケーションを取れるかがポイント

価値観を共有できるか HPを読んできたか、感想や共感した点があるか
話している様子 上手く話す必要はないが、そわそわする・視線が泳ぐ・声が小さく聞きにくい・目を見ず終始俯いている人はNG。志望動機を自分の言葉で語らず履歴書通りの人・自己アピールが激しく自慢話ばかりする人・話に一貫性のない人・話が飛ぶ人も要注意
応募者から質問させる

前向きな質問をするか、ネガティブな質問をするか
給与など条件面ばかり質問してくる人も注意が必要

行儀・マナー

座っている様子・態度・言葉づかい

まとめ

クリニック開業時、スタッフの採用に焦るあまり、スキルや勤務条件が合致した人をすぐに採用したい気持ちになるかもしれません。しかし、スキルがあったとしても、好印象を抱けない人をクリニックの顔として採用すべきでしょうか?
選考時には書類だけでなく面接を活用し、適切な質問で応募者の思考や価値観をしっかりと見極める必要があります。
自身が心から採用したいと思う人材をクリニックのスタッフとして採用するようにしましょう。

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