2016.12.23

忘れずに行おう!クリニック開業の際に必要な手続き、届出まとめ

各種届出

クリニックを開業し、実際に医療行為を行っていくには所定の手続きを完了させる必要があります。しかし、届出を行う場所は手続きごとに異なるため、非常に複雑です。また、計画性を持って行わないと、診療所の開業予定日になっても必要な許可が下りていない、といった事態にもなりかねません。
そこで、この記事ではクリニック開業にあたり必要な諸手続き、その注意点などについて分かりやすくまとめています。スケジュール通りに開業できるよう、余裕を持って手続きを行いましょう。

クリニック開業のために必要な諸手続きは?

まず、クリニック開業の際に必要な諸手続きを以下に箇条書きで記します。

  • 保健所への開設届提出・審査
  • 厚生局から指定医療機関コード取得(保険診療を行う場合)
  • 税務署への税法上の届出
  • 労働基準監督署で労働保険の手続き
  • 公共職業安定所で雇用保険の手続き
  • 社会保険事務所で社会保険、厚生年金保険の手続き

以上のうち、上2つは開業日までに必ず行い、手続きが完了している必要があります。税務署での届出は個人事業主としてクリニックを運営する場合、開業後1か月以内に行う必要があります。

下3つは条件が揃い次第、順次行っていくことになります。

各種手続きのポイントとタイムスケジュール

保健所への開設届提出

クリニック開設にあたり、一番初めに行う手続きが保健所への開設届提出です。開設する所在地を管轄する保健所へ届出を行います。

まず、クリニックの設計図面や開業予定日がある程度確定した頃に、保健所に事前相談を行いましょう。必要な設備が揃っているか、手続きは開業予定日までに間に合うかなどを確認しておきます。

次に、クリニックの工事が完了し、医療行為が行える環境が整ったら10日以内に開設届を提出します。その後、保健所の職員が実際にクリニックの設備、内装などを確認し、問題がなければ数日後に許可が下り、許可証の副本(原本の写し)が交付されます。

指定医療機関コード取得

クリニックで保険医療を行う場合は指定医療機関コードの取得が必要になります。

届出は開設所在地を管轄する地方厚生局都道府県事務所へ行います。

開設届の場合と同じく、必要書類が揃ったら一度事前相談を行っておきましょう。書類の不備などがあればチェックしてもらえます。また、届出の際には開設届の副本が必要になります。そのため、開設届の手続きが完了してから指定医療機関コードを取得する、という流れになります。

税金関係の手続き

個人事業主としてクリニックを運営する場合は、開業後1か月以内に所在地を管轄する税務署に開業届を提出する必要があります。また、その際に青色申告など税金に関する届出も行っておくとよいでしょう。 個人事業主の場合と法人の場合では必要な申請書類が大きく異なります。

また個人の状況によって変わってくることもあるので、税務署に前もって電話などで確認しておくことをお勧めします。

労働保険の手続き

労働保険は法人、個人を問わず、労働者を一人でも雇った場合は必ず加入する必要があります。

これには正規採用者、アルバイトの区別はありません。ただ、院長の妻など、事業主の家族にあたる者はこれに含まれません。 手続きはクリニックの所在地を管轄する労働基準監督署で行います。

雇用保険の手続き

1週間の労働時間が20時間以上で、かつ雇用期間の見込みが31日以上になるスタッフを雇った場合、雇用保険の手続きが必要になります。

届出先はクリニックの所在地を管轄するハローワークです。ただ、雇用保険の届出を行うには、先に労働保険の手続きを行っておく必要があります。

社会保険、厚生年金保険の手続き

法人でクリニックを運営する、または雇用するスタッフが5人以上になった場合は社会保険への加入が義務となります。

逆に以上の条件を満たさない場合は、必ずしも社会保険に加入する必要はありません。しかし、福利厚生が充実しているクリニックは求人の際に応募者が集まりやすいというメリットもあります。費用と天秤にかけて選択しましょう。

また、医師の場合は医師国保に加入するという選択肢もあります。医師国保は自身が加入していれば、クリニックで働くスタッフにも適用させることができます。

まとめ

クリニック開業にあたり、保健所での開設届提出と指定医療機関コードの取得はほぼ必須です。開業予定日までに手続きが完了していないと医療行為を行うことができません。
また、税金関係や各種保険の手続きもしっかり行わないと、最悪、法で罰せられることがあります。これらは開業時には必ずしも必要でないことが多いですが、その分忘れてしまいがちです。条件が揃ったらすぐに手続き、届出を行いましょう。

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