2017.02.07

開業時に知らなきゃ損!医師だけに認められている”概算経費”とは?

概算経費

開業して間もないクリニックでは、社会保険診療報酬が5,000万円に満たないケースも多々あります。この場合、「概算経費」というものを利用して大幅に節税することが可能になります。開業数年の間に少しでもお得な方法で運営できるよう、ここでは概算経費の内容について詳しくご紹介いたします。

医師だけに認められている“概算経費”とは?

概算経費と適用基準

概算経費は、「社会保険診療報酬の所得計算の特例」に基づき計算された経費のことを指し、小規模事業者の事務作業の負担を軽減する目的で制定されています。 概算経費の計算基準は、以下の表をご参照ください。

社会保険診療報酬(年) 概算経費
~2,500万円 (X)×72%
2,500万円超~3,000万円 (X)×70% + 50万円
3,000万円超~4,000万円 (X)×62% + 290万円
4,000万円超~5,000万円 (X)×57% + 490万円

(X:社会保険診療報酬)

この表からも分かるように、概算経費が計上できるのは、社会保険診療報酬が5,000万円以下の場合に限られます。

概算経費の改正と現状

概算経費における制度は2014年に改訂され、社会保険診療報酬と自由診療の合計額が7,000万円を超える場合は適用外となる旨が加わりました。理由は、自由診療の金額が大きいにも関わらず、社会保険診療報酬が小さいがゆえに概算経費が適用となるためです。実額経費と概算経費の差が大きく開いてしまう状況を緩和させるための措置というわけです。  

また、実学経費を計算できる環境が整っているとしても、概算経費で経費計上するクリニックは大変多く、その割合は80%超です。この統計結果を見ると、本来の目的である労力削減にはつながっていないという点も今後改善すべきポイントと言えるでしょう。もしかしたら、今後改定が加えられるかも知れませんね。 社会保険診療報酬の範囲については、租税特別措置法67条1項にて詳しく指定されています。

どれくらいお得?概算経費摘要の具体例

ここでは、概算経費と実額経費ではどのくらい違いが出るのかを計算してみましょう。ある年の社会保険診療報酬2,500万円、実際にかかった経費が1,000万円だった場合はどうでしょうか。

(概算経費)= 2,500万円 × 0.72 = 1,800万円

実際にかかった経費1,000万円よりも800万円多い金額を経費として計上できますね。概算経費という制度を知っているだけで、数百万円もの節税が可能になります。このくらい大きな差が出れば、実額経費が計算できているとしても概算経費で形状する人が多いのも納得です。

概算経費を活用する際の注意点

概算経費を活用する際に気を付けたいポイントは、奥様に専従者給与を支払う場合です。専従者給与を支払わない場合は、所得から扶養控除38万円が惹かれますが、専従者給与を支払っている場合には差し引かれません。加えて、奥様も所得税と住民税を支払う義務が発生するため、合わせて数十万円のプラスになることを覚えておきましょう。

 

参考:勉強会セミナー

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まとめ

概算経費の存在を有効活用すれば、楽に大きな節税対策をするだけでなく、診療報酬が5,000万円を超えた場合よりも利益が大きくなる場合もあります。このような制度を有効活用し、なるべく大きな利益を上げたいものです。

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