2017.02.13

車移動が多い地域で押さえておきたい診療圏と立地の考え方

クリニック開業の際は、診療圏の調査を行うことも大切です。人口密度の高い都心であれば診療圏は比較的考えやすいものですが、郊外ではどのくらいの範囲を見込めばよいのでしょうか。ここでは、郊外における診療圏の考え方と、クリニックを建てる上での注意点について分かりやすく解説いたします。

郊外の診療圏は半径3㎞

外来患者の診療圏を考える場合、都心では500m~1km、郊外では3~6kmを目安にするとよいでしょう。都心と郊外では大きく差がありますが、これは生活範囲の違いから生まれるものです。

例えば、スーパーへ行くことを考えてみます。都心は駅と駅の間が近く、駅周辺に商業施設が充実しているため、スーパーへも徒歩や自転車で気軽にたどり着けることが多いでしょう。しかし、郊外になると駅と駅の間も長く、また駅前にスーパーがなかったり駅から家が遠かったりすることも多々あります。そのため、人口密度が低い環境下では、自然と生活範囲が広くなってしまうのです。  

このような傾向は、診療圏にも大きく影響しています。住民の生活範囲はクリニックへ通いやすいかどうかの判断基準にもなりますので、しっかり把握しておくことが大切です。

診療圏は車での移動時間で計算する

郊外の場合は、診療圏をクリニックからの半径距離で考える他に、移動時間で考えるという方法も有効です。特に郊外では車を利用する方が多いので、車での移動時間で考えても良いでしょう。 クリニックへ足を運んで下さる方はどこか具合が悪いでしょうから、なるべく5~10分くらいの時間で通えるのが理想です。

すると、徒歩では500m~1km、自転車では1~3km、車では最大3~6kmくらいの範囲であれば、充分に通ってもらえる範囲と言えそうです。

郊外立地は診療圏の人口だけでなく、通院のしやすさもポイント

車が入りやすいアプローチか

車移動が多い郊外では、車でのアクセスのしやすさが重要なポイントとなります。いくら家から近い場所にあったとしても、何かとアクセスが面倒な環境にある場合、患者さんの足が遠のいてしまう傾向にあります。

渋滞しがちな道路沿いにあったり、道が細すぎたりする場合などは、通いやすいクリニックと印象づけるのは難しいかもしれません。車移動では、数百メートル~数キロの距離の違いはあまり気にならないものです。ある程度近い立地にあることは大切ですが、同時に気持ちよく車が入れられるクリニックであることも重要です。

患者さんの生活同線を考慮する

クリニックをどの場所に置くかを決める際は、患者さんの生活同線を考慮すると良いでしょう。患者さんは、スーパーの買い物がてら、あるいは会社から帰宅したついでなど、何かの”ついで”に立ち寄りやすいと足を運んでもらえます。

クリニックの駐車場を出てから他の施設へのアクセスが便利な場所や、通勤ルートではなく帰宅ルートの左手にあるクリニックがあれば、患者さんにとって通いやすいクリニックとなるでしょう。

車に見つけてもらいやすい看板の出し方

たくさんの患者さんをクリニックへ呼び込むためには、適度な位置に適切な看板を出すことが大切です。看板を出す位置は、見てほしい人の交通手段によって変わります。  

時速約4kmで歩く人が看板を発見してから興味を持ってくれるまでには、5秒以上かかると言われています。そのため、歩行者が看板の10m手前にいる時点で、クリニックであることがよくわかるような看板を作れば、クリニックの存在を知ってもらいやすくなります。  

では、車で走っている人に見てもらいたい場合はどうでしょうか。車を運転している人の動体視力は、歩行者に比べてあまり多くの情報を見ることができません。例えば時速40kmで走る車がいた場合には、少なくとも80m前から看板が見えないと、看板の内容を確認するのは難しくなってしまうのです。クリニックの存在を確認してもらうためには、クリニックから80m以上前の位置に看板をかかげ、運転者に一瞬で読んでもらえるようなるべく情報量を限定することが大切です。

 

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まとめ

このように、車社会の郊外では都心とは違った視点で診療圏を考えていく必要があります。また、車で来院されることを前提とした立地の検討や駐車場の配置を行い、患者さんに気持ちよく通ってもらえるような工夫をすれば、開業立ち上げから順調に外来患者を呼び込むことができそうです。クリニックの人気は立地が全てというわけではありませんが、患者さんへの負担の軽減という意味では、通いやすい良いクリニックという印象がつくことは重要な意味を持ちます。

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