2017.01.11

新規開業での医療機器購入時、「リース契約」と「割賦取引」と「銀行借入」どれを選ぶべき?

リースと割賦

クリニック開業時に事業プランニングを建てる場合、見込み収入が予測しづらい開業後5年間の計画をしっかり立てることが大切です。一人で開業する場合は、この事業プランが開業医自身のライフプランを立てることにも直結する重要なものとなります。
医療機器などを使用する場合、銀行から借り入れて購入する他に、リース契約や割賦方式で導入する方法があります。万が一の時でも事業が継続できるような状態を維持するためにも、支払い方法の特徴をしっかりと理解した上で判断しましょう。

「リース契約」「割賦取引」「借入による購入」の特徴

リース契約

リース契約とは、リース会社へ毎月一定の金額を支払い、リース会社の所有物を借りる賃貸借契約のことです。借りる物の所有権はリース会社にありますが、その物自体を自分で購入する必要がないため、大きな出費が必要ないところが利点です。また、リース中は自分で購入したときと同じように使用できるので、手元の資金を温存しながら最新の機器を導入したい場合などに有効です。  

リース契約時には、数か月分のリース料の前払いが求められることもあります。契約は通常数年間単位であることが多く、契約終了後は再契約するか、契約せずに返却するかの二択となります。契約期間は法廷耐用年数をもとに決められ、通常は法定耐用年数の60~70%程度で算出されます。  

リース料金は、機器の保険や固定資産税の金額等を加味した上で決定されます。ということは、リース契約中は固定資産税を支払う必要がなく、余計な手間を省くことができますね。リース料の中にメンテナンス料金も含まれていれば、日々の手間を省くことも可能になります。

割賦取引

割賦取引は、購入価額を契約期間で割った金額を、毎月分割で支払う方法です。所有権は完済するまで販売者側にありますが、完済後は購入者に移動します。購入時の出費を抑えられるだけでなく、ゆくゆくはご自身の資産にできる点が、割賦取引の最大のメリットです。完済後は、引き続き使い続けても、売って現金化しても良いので、その時の状況に合わせて資産を動かすことができます。  

割賦取引をする場合は、通常購入金額の20~30%の頭金の支払いが求められます。返済期間は、金融機関が設定する動産物件の返済期間が上限で、医療機器で言うと、7年程度で割賦取引するのが一般的と言われています。

借入による購入

借入による購入は、銀行から購入資金を借り入れて一括購入する方法です。銀行へは、金利を上乗せした金額を分割返済していきます。返済金額はその時その時の金利の割合によって変動するため、返済額が大きく上下する可能性もあります。

借入による購入を行った場合は、所有権は購入した時点で購入者へ移り、メンテナンスや税金関連はすべてご自身で行います。

ご説明した内容を表にまとめましたので、ご参考ください。

  リース契約 割賦取引 借入による購入
所有権 リース会社 返済中は販売側、完済後は購入者 購入者
頭金

なし
(リース料の数か月分の前払いが求められることがある)

購入額の10~30% なし
月々の支払 契約中はずっと 割賦期間のみ

銀行へローン返済
(金利の上下によって返済額が変動する可能性あり)

契約期間 法廷耐用年数の60~70%以上

金融機関が設定する動産物件の返済期間未満

(医療機器であれば7年程度が目安)

なし
通常のメンテナンス メンテナンスを含む契約の場合はリース会社が負担、それ以外の場合は利用者が負担 購入者が負担 購入者が負担

どれを選択するべきか?

このように見ていくと、リース契約、割賦取引、借入による購入のいずれも一長一短があることが分かります。どれを取るべきかについては、その時に置かれている状況によって判断する必要がありそうです。  

初期費用が抑えられ、且つメンテナンスや固定資産税の支払いなどの手間を一切省けるリース契約は、一見良い事づくしのサービスに見えます。しかし、手間が大きく省ける分、毎月に支払うリース料金は上乗せされるため、長い目で見れば購入するよりも高くついてしまうことも把握しておきたいところです。  

ゆくゆくは自分のものにしたいけれど銀行の融資枠を残しておきたい場合は、割賦取引するのが理想ですが、銀行の金利が低い状態が維持されるという予測が立てられるのであれば、銀行から借りて購入するのもひとつの選択肢です。もし、情勢の変化によって金利の上昇が予測される場合は、返済金額が一定に押されられる割賦取引の方が良いでしょう。

 

参考:勉強会セミナー

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まとめ

資金調達先を選択する場合は、お金のプロであるファイナンシャルプランナーにお願いした場合でも内容をしっかり目を通すことが大切です。例えばプランナーの会社がリース会社の子会社であったりした場合、プランナーの利益となるようにリース契約が多めに含まれていたりすることもあるからです。ファイナンシャルプランナーはクリニックにとって最良の選択肢を提供してくれるものと鵜呑みにせず、本当にクリニックにとって最良の状態をもたらしてくれるのか、しっかりとご自身の目で判断する必要がありそうです。

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