2017.02.08

懲役か罰金の恐れあり!必ず締結しておくべき「36協定」とは?

クリニックの繁忙期によく取りざたされる「36協定」。何だかお分かりですか?これはスタッフの時間外労働や休日出勤に関する法律ですが、内容を知らないまま運営していると、法律違反とみなされてしまうこともあります。ここでは、36協定とは何かについて、詳しくご紹介いたします。

そもそも36協定とは?

36協定は、時間外労働や休日出勤してもらう際に必要な手続きを指します。労働基準法第36条に定められていることから、36(サブロク)協定と言われています。労働基準法で定められた労働時間は1日8時間かつ1週間に40時間が限度と定められていますが、労働者と経営者が労使協定をし、労働基準監督署に「協定書」を提出すれば、時間外労働や休日出勤が認められるというものです。  

36協定は、時間外労働あるいは休日出勤をしてもらう可能性がある社員が1人でもいれば、協定を締結する必要があります。ただし、1日の労働時間が7時間で残業が1時間の場合は「法廷内残業」と呼ばれ、時間外労働とはみなされないので36協定を結ぶ必要はありません。

36協定のために提出する「協定書」

つまり、労働基準法で定められた規定時間以上の労働をしてもらうには、スタッフと36協定を締結し、労働基準監督署へ協定書を提出しなければなりません。協定書に記載する内容は、労働法施行規則第16条1項に記載された以下の4項目です。

時間外労働または休日出勤をさせる具体的理由

時間外労働や休日出勤は、臨時の場合に発生するものであるため、できるだけ具体的な内容を記載した方が良いでしょう。例えば、〇時以降の患者対応、月末月初のレスプト業務などです。

業務の種類

クリニックの場合、業務の種類には、事務業務、看護業務、検査業務、リハビリ業務などがあります。

労働者の数

労働者数は、正社員だけでなくパート従業員も残業や休日出勤してもらう可能性がある場合は、パート従業員も含めた人数を記入します。

1日および1日を超える一定の期間について、延長できる時間または労働させることができる休日

時間外労働や休日出勤が発生する最大時間数を記入します。気を付けなければならないのは、延長できる限度時間数です。延長できる時間には上限があり、1ケ月で最大45時間、1年で360時間という定めがあります。

万が一この時間数を超えるような事態が発生したら、労使締結を再度行い、1ケ月に80時間、1年で750時間まで延長することができます。これはあくまで臨時的な措置なので、1年の中で最大6ケ月しか適用されませんので気を付けましょう。

36協定を届けていないとどうなる?

協定書は、締結した証にスタッフの代表者と経営者がサイン・押印した後、労働基準監督署へ届け出ます。36協定を労働基準監督署へ届け出ないまま残業をさせていることが発覚した場合は労基法違反となり、「6ケ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されます。労働基準法36条にこの記載はありませんが、36協定をきちんと結び、協定証の提出によって免責されるはずの労働超過が認められないということになり、労働基準法32条・35条で法律違反として処罰されることになります。

36協定届け出に関する注意事項

36協定は、一度締結して提出すればよいものではありません。協定書の有効期間は最大1年です。管理が楽ということもあり、年度初めである4月1日を初日として締結を行い、年度の切り替わりと同時に再締結するのが一般的です。

 

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まとめ

このように、スタッフを雇って時間外労働や休日出勤をさせる場合には、所定の手順を踏み、必要書類を提出する必要があります。違反勧告されないためにも、予めスタッフとの間で協定書のやりとりをしておく必要があります。

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