2017.01.20

医療機器とコストの問題 中古医療機器は検討すべき?

中古医療機器

新規開業時の費用を考えるとき、医療機器はかなり大きなウエイトを占めるものです。
本来ならば、せっかくの新規開業、全て最新のものを揃えたいところですが、予算の面でなかなかそうもいかない…と頭を抱える場面も出てくるのではないでしょうか?
ここでは、医療機器を揃える際の考え方を紹介します。

薬事法改正による中古医療機器市場の変化とは?

2005年の薬事法改正により、中古医療機器市場に大きな変化が起きました。 それ以前は、中古医療機器の販売については法的な縛りはとくにありませんでした。 ところが、この薬事法改正により、中古医療機器の販売について、法令で次のように定められました。

「中古医療機器を販売等するときは、製造販売業者にあらかじめ通知し、中古医療機器の品質の確保その他当該医療機器の販売等に係わる注意事項について、製造販売業者から指示を受けた場合は、それを遵守しなければならない」 この法令により、販売業者側は、中古医療機器を販売するに際して、メーカーにその旨を知らせることが義務付けられました。 また、必要に応じて、メーカーの点検・修理を受けることが定められたので、市場に出回る中古医療機器の信頼性や品質が向上しました。

中古医療機器を導入した場合、どれくらい節約できる?

中古医療機器を導入することのメリットはなんといってもコストを削減できることです。品質の信頼性が高いものを選べば、医療の質が落ちる心配もないでしょう。 では、医療機器を中古品で導入した場合、新品のものと比べてどのくらいの節約が可能となるのでしょうか?

一般的には、発売から5年経過した製品は、新品の半値程度になると言われています。 新規開業時には、莫大なコストがかかります。これは経営者にとって大きな負担であり、悩みの種です。そしてそこに占める医療機器の割合は非常に大きなものとなります。

揃える医療機器のうち、部分的に中古品を採用した場合、一般的に500~1000万円程度のコスト削減が可能になるとされています。(ただし、あくまでもケースバイケースです。) 中古医療機器を導入することで、これだけのコスト削減が期待でき、経営者の負担を軽減できる可能性があるのです。

中古医療機器を導入するかどうかの判断基準

中古医療機器を導入するか否かの判断は、次の3点を基準に考えると良いでしょう。

クリニックの特色となる機器か?

大切なのは、限られた資金のなかで、どこに投資し、どこを節約するのかをよく考えることです。  

検討する機器は、ご自身の専門において特色となる機器でしょうか?  

例えば、消化器内科を専門としているのであれば、その看板となる内視鏡関連の機器等は最新で高性能のものを揃え、それ以外の機器は中古品を導入するという方法もあります。戦略性を持ってクリニックの特色を活かしながら、費用の配分にメリハリをつけましょう。

その機器の費用対効果を考える

次に判断材料としたいのは、それ自体が収入に直結する機器なのかどうかという点です。   

CTやMRI等の機器は、使用するごとに診療報酬の点数が発生します。   

そのため、何例使用することで、その機器のコストを回収できるのかを計算することが可能です。集患の見込みと、回収の目処がたつのであれば、稼ぎ頭となる機器に費用を投入するのも良いでしょう。

中古に向く医療機器とそうでない機器

中古医療機器を採用すれば、それだけコストを抑えることができます。 ただし、全ての医療機器を中古にすれば良いのかというと、そうではありません。

医療機器のなかには、中古が向かないものもあるのです。 使うことで劣化したり、消耗したりするようなものは、医療の品質に影響するので中古はおすすめできません。整形外科のローラーベッドなどがそれに該当するでしょう。 一方、血圧計などの機器は、長く使っても数値に影響は出ないので中古品を検討しても良いでしょう。中古でも良いもの、中古が向かないものをしっかりと見極めることが大切です。

中古で結果的に損をすることも

ここまで、中古医療機器を導入することの経済的メリットを紹介してきましたが、実は中古医療機器は結果的に損に繋がる場合もあります。 法改正により、流通する中古医療機器の品質は向上したと言えるでしょう。

しかし、このことによって、中古品にもメーカー点検やメーカー保証が必要になり、以前よりも販売コストがかかるようになりました。 それに伴い、中古品の販売価格も上昇し、新品との価格差が以前ほどではなくなってきています。ものによっては、コスト面でのメリットがあまり期待できないものもあるでしょう。

それに加え、CT等においては、古いものと最新のものとでは、画像の解析度に差が出てきます。質の高い医療を提供することを大前提として考えると、中古品は治療において、性能に差のでないもののみで導入した方が良いでしょう。

 

参考:勉強会セミナー

開業を成功させる一番のポイントは、事業主となる先生が経営者として成長することにあります。経営者としての考え方、視点、判断の方法を学ぶための勉強会です。

>クリニック開業基礎講座

>クリニック継承基礎講座

>スタッフ採用・育成基礎講座

>広告・集患基礎講座

>開業医の為の将来設計講座

まとめ

開業するにあたり、医療機器を揃えるのにかかるコストというのは悩ましい問題です。
少しでもコストを抑えたい場合には、クリニックの戦略性に基づいて、資金を投入するもの、抑えるものをしっかりと見極めることが重要です。以前と比べると、中古医療機器の品質も向上しているので、それらを上手に取り入れていきたいですね。

  • 2018年度開業基礎講座受付中!
  • 2018年度経営基礎講座受付中!