2017.02.09

医師会に入るべきかを考える

医師会入会

クリニックを開業する際、地域の医師会に入るかどうかは悩むところです。医師会に入会している医師は全体の半数以上を占めていますが、年配の医師が集まっているイメージも強く、入会に二の足を踏む若い医師がいるのも事実です。ここでは、医師会をよく理解した上で入会の判断ができるように、メリットとデメリット、開業時の注意点をご説明いたします。

そもそも医師会とは?

医師会は、日本の医師を統括する組織です。社会において医師という立場を守り、また医師会で浮上した医療業界での問題点を行政やメディアへ主張する権利を持っています。

医師会は大きく3つの組織に分けられ、組織の上部にいるのが医師会、その下に47の都道府県医師会、さらに細かく分けられたのが群市区医師会です。群市区医師会は日本に1000近く存在し、医師会に入会した場合は開業した地域にある群市区医師会と最も深く関わることになるでしょう。

医師会に入会している医師の割合は全体の半数以上を占め、地方へ行けば行くほど入会している割合が高くなる傾向があります。

医師会に入会するメリット

情報入手が簡単

医師会には現役で活動している医師が集まっているため、行政の情報や医師会開催の講習会などの情報が入りやすい環境です。自らアンテナをはらなくても日々の変化にスムーズに対応できるのは、毎日忙しい医師としてはありがたいものですね。

医師賠償責任保険の安心

医師会に入会して良かったと強く感じるのは、医事紛争が起こった場合です。例えばクリニックや医師である自分自身が訴えられた場合、医師会に入会していなければ自身で弁護士の選任や示談交渉をしなければなりません。その点、医師会会員であれば、医師会の顧問弁護士や専門スタッフの助けを借りることができるため、手間やストレスが大幅に軽減されます。

補償は免責額100万円を超えた部分で、限度額は1事故あたり1億円、1年あたり1億円が最大です。

また、1億円を超える賠償額が請求される事例が増加している流れもあり、任意加入の特約保険で1事故あたり最大2億円、1年あたり最大6億円まで補償できるようになっています。 気を付けたいのは、病院勤めである場合です。

勤務医であれば、病院が訴えられてもあまり自分には関係ないと思いがちですが、最近では個人名で訴えられることも増えているため、若い勤務医でも医師賠償責任保険に加入する人は増加傾向にあります。

予防接種や健診の斡旋

市から委託された予防接種や健診のお仕事は、医師会の中で斡旋されます。医師会からの依頼があれば、お仕事の増加に加えて新規の患者さんが増えるチャンスが作れます。予防接種会場などに派遣された市の看護師さんと知り合いになることも、口コミでクリニックを広げてもらえるきっかけになります。

近隣医師との交流

クリニックを開業する場合、その地域のクリニックの医師とも気持ちの良い関係を築きたいものです。医師会に入会していれば、懇親会や講習会の場で自然に顔を合わせることがあるため、コミュニケーションを取りやすいというメリットがあります。コミュニケーション不足でトラブルに発展するのを防ぐためにも、医師会への入会はメリットがあると言えそうです。

医師会に入会するデメリット

医師会へ入会するデメリットは、やはり加入費用の負担が大きいことです。医師会へ入会するということは、日本医師会、都道府県医師会、群市区医師会の3つに同時入会することになり、その年会費は100万円以上、多い場合は500万円程かかることもあるのです。  

入会費は、群市区医師会によって異なりますので、開業する地域の群市区医師会へ問い合わせてみる必要があります。地区によって金額が異なっていても、受けられる補償内容は一緒であるため、年会費が高すぎる場合は、メリットとの大きさとのバランスに悩む医師も少なくありません。

開業する際の注意点

医師会には、地区の医師会ごとに独自のルールが存在する場合があります。医師会の決まり事に沿って開業の準備を進めていけば問題ありませんが、うっかりその決まり事を守らない事態が発覚すると、医師会への入会を断られることも十分に考えられます。  

開業先で医師会に入会する気持ちがある場合は、なるべく早めに医師会へ挨拶に出向き、開業をする旨と、どのような決まり事があるのかを確認しておく必要があります。

 

参考:勉強会セミナー

開業を成功させる一番のポイントは、事業主となる先生が経営者として成長することにあります。経営者としての考え方、視点、判断の方法を学ぶための勉強会です。

>クリニック開業基礎講座

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>スタッフ採用・育成基礎講座

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>開業医の為の将来設計講座

まとめ

医師会への考え方は、開業する地域や医師の考え方によって異なります。クリニック開業後の集患や近隣クリニックの医師とのコミュニケーション、会費などを総合的に考え、クリニックにとって医師会に入るのがメリットとなるのかどうか、熟考する必要がありそうです。

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