医院開業・経営の秘訣ブログ

2016年09月17日(土)

開業候補地で患者予測調査のやり方は?

開業地を選定する際に抱く悩み

開業候補地において、どれくらいの患者数が見込まれるか把握することは重要です。 開業準備を始めたばかりの先生には、下記のような事例と似たお悩みをお持ちではないでしょうか。

1年後に開業を考えており、テナント物件を探していましたが、先日良さそうな場所が見つかりました。 公道に面したテナントの1階で、駐車場共用ですが6台あります。

駅からは少し離れますが、すぐそばに大きなスーパーがあり、人通りが多いです。立地条件としては申し分ないと思っていますが、どの程度患者さんが来るのか見当もつきません。
その物件は申込書を書いてとりあえず押さえるつもりでいますが、人気の物件だそうで早く正式契約をしなければ他の人に取られてしまうのではと焦っています。その間に診療圏調査を行い、開業しても“成功できる”という確信をもって契約にのぞみたいのですが、どういった視点で調査すればよいのか悩んでいます。

不動産会社が診療圏調査資料を持ってきますが、1日の見込み患者数が120人となっており、その数字をどこまで信用していいかわかりません。開業にあたっての立地選択の重要性は十分理解しているだけに他者に任せるのは不安です。

このような不安をお持ちの先生向けに診療圏の具体的な調査方法と調査の注意点についてご説明します。

診療圏の設定の仕方がポイント!
詳細はやはりプロに依頼を

診療圏は都心で半経500m~1km、郊外で半経3kmで設定

診療圏の設定の仕方は、開業を予定する立地によって異なります。 都心部での開業であれば、半経500m~1km、郊外での開業なら、半経3kmが目安となります。この距離の根拠は、患者様の移動手段です。患者様の来院手段は普通、徒歩、自転車、自動車のいずれかです。そして、移動にかける時間は5~10分くらいではないかと思います。

徒歩であれば分速80m、自転車は分速250m、自動車で分速660mとすると、5分~10分で移動できる距離は、徒歩で400m~800m、自転車で1.25km~2.5km、自動車で3.3~6.6kmとなります。つまり都心の場合徒歩で10分以内、郊外の場合自転車で10分以内、自動車で5分以内の距離となります。

実際、当社が支援してきたクリニックでは、都心の場合来院患者数の7~8割が500m~1km圏内に住んでいる方でした。郊外でも8割以上の方が半経3km圏内からの来院でした。
ただ、都心部といってもオフィス街であれば、遠方から会社に来ており、昼休みや勤務終了後に来院するため来院患者様の住所は不規則になります。またリウマチ専門医、肝臓内科専門医など専門性の高い診療科であれば、診療圏を飛び越えてより遠方から来られることもあります。

現実の診療圏に近づける

診療圏は、物件を中心とした円で示されますが、現実の診療圏はそれほど単純ではありません。例えば駅を挟んだ反対側のエリアから患者はあまりきません。これは駅の逆側へ渡るのが不便、逆側に行く必要性がない(生活圏が違う)など何らかのハードルがあるためです。同様に、交通量の多い幹線道路や河川を挟んだエリアからは、来院患者が一気に少なくなる傾向にあります。

また近くにスーパーなどの人が集まる施設があるかどうかも重要です。一般的に意識される集客施設の代表は駅ですが、必ずしも駅から離れているから悪い立地という訳ではありません。その地域の方がよく利用しているスーパーなどの集客施設が近くにあるだけで、地域での認知度は格段に違ってくるのです。

競合クリニックの調査は必須

上記に加えて、周囲の競合するクリニックの状況も調べておきましょう。診療圏内にある病院、診療所の特徴について情報収集し、どこが競合になり得るかを分析しておくことは、自院の強みや経営方針を考える上で非常に重要です。(関連記事:競合分析をもとに自院の「強み」を考える

患者予測調査はプロに依頼を

診療圏調査の方法については、関連記事「診療圏調査の具体的な内容と流れ」でも詳しくご説明しています。これをご覧になると察しがつくと思いますが、できるだけ正確な患者予測調査を自分自身だけで行うことは、かなりの労力と時間を要します。また、これまでの経験・実績が豊富な人ほど、正確な患者予測ができる可能性は高くなります。開業後に立地のやり直しだけはきかないため、診療圏調査は、やはりコンサルタントなどプロに依頼することをおススメします。大切なことは、患者予測はプロに任せ、自分はとにかく現地を歩き、“長く働ける場所”であるかを知ることです。

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