医院開業・経営の秘訣ブログ

2016年08月28日(日)

成功する開業 4つのポイント

開業後、経営が安定しているクリニックには4つの共通点があります。 それは「適切な立地の選定」「新患が来院する仕組み」「優秀なスタッフの採用と教育」「経営計画に基づいた経営」の4点。この今回は、その4点がなぜ開業の成功を左右するのかお伝えいたします。

1.適切な立地選定

どれだけ腕の良い院長でも、立地が悪いと成功は難しい

開業が上手くいくかどうかは立地でほとんど決まってしまうといっても過言ではありません。立地が悪いと、どれだけ院長が良い診療をしたとしても、良い立地にあるクリニックに比べてどうしても患者数は増えません。患者数の差は、地域にいる見込み患者の数や、人の流れによってつくものですから、診療の質を上げることに努力を重ねても、患者数の増加、ひいてはクリニック経営の成功にはつながらない場合が多いです。

●良い立地の条件

□診療ニーズ以上のクリニックがその地域にある
□人通りが多く、医院の存在を知ってもらいやすい
□患者様が医院にアクセスしやすい
□近隣に勤務していた病院などがあり、ある程度知名度があり紹介が見込める

●悪い立地の条件

□診療ニーズ以上のクリニックがその地域にある
□人通りが少なく、医院の存在がなかなか知れ渡らない
□患者様が医院にアクセスがしにくい
□競合医院の数に対して人口が少ない
□勤務していた病院から離れた地域であり、知名度がなく紹介が望めない

診療圏調査による「データ」と「情報収集」で良い立地を見つける

クリニックの立地の決定は、今後の経営を大きく左右する、とても重要な決断です。その重要な決定を、開業コンサルタントや先に開業した先輩の「経験」や「勘」だけで決めるのはとても危険。クリニックの立地を決定するときは、診療圏調査をもとにした「データ」と「現地での情報収集」が重要です。
診療圏調査とは、診療圏内における人口動態や人口分布(国勢調査)に、受療率(厚生労働省による患者調査)を掛け合わせて見込み患者数を算出し、開業場所として適切か判断するための調査です。
診療圏の設定の仕方は、開業を予定する立地によって異なります。都心部での開業であれば、半経500m~1km、郊外での開業なら、半経3kmが目安となります。

2.新患が来院する仕組み

地域に存在を「知って」もらい「選んで」もらう

開業したてのクリニックは、地域にまったく存在を知られていません。ですから、看板が目立たず、ホームページで検索しても表示されず、開院チラシも配布していないような状況では、ほぼ間違いなく患者様に来ていただくことはできません。クリニックの開業準備と同時に、地域に存在を「知って」もらうための策を打ちましょう。

また、地域にクリニックの存在が知られていたとしても、患者様がクリニックに来てくれるとは限りません。患者様にも、
□「馴染みのクリニックに通い続ける」
□「同じ診療科の別のクリニックに行く」
などの選択肢があるからです。
「選んで」もらえるクリニックにするためには、「今まで通っているクリニックから変えてみよう!」という、強い動機を作ることが大切。他のクリニックとの差別化要因を作る必要があります。

ホームページや看板・パンフレットなどを連動させたトータルな広告展開

地域にクリニックの存在を知ってもらうには、
・ホームページ
・看板
・パンフレットを近隣にポスティングする  
などの方法があります。

看板は、スーパーの前、交差点など人通りが多い場所へ掲出することが大切です。また、「知って」もらうだけでなく「選んで」もらえるクリニックにするために、患者様がクリニックの存在だけでなく、専門性や魅力を知ってもらうきっかけをできるだけ多くつくりましょう。

さらにこれらの広告を組み合わせ連動させることで、より新規患者の来院につながりやすくなります。例えば、「交差点の看板でクリニックの存在を知り、スマートフォンで検索して先生の専門性を知った」「新聞折込でクリニックが開院したことを知り、ホームページで詳細な情報を調べた」などその地域に合わせて来院の仕組みを作りましょう。

3.優秀なスタッフの採用と教育

優秀なスタッフは、患者の中にファンを増やし、口コミを広げる

患者様がクリニックに対して持つ印象は、看板やホームページ、院長の診療などの積み重ねで大きく変わります。中でも特に強い印象を与えるのがスタッフの対応です。1回でも悪い印象を持たれてしまうと、患者様はリピートされなくなる可能性が高いですが、逆に、優秀なスタッフを採用できれば、医院のファンが自然と増加していきます。さらに、ご家族や友人に積極的に医院を紹介してもらうこともできるため、一人でも多くスタッフにクリニックのファンを作ることは医院経営を安定させる上でとても重要です。

そのようなスタッフを採用するためには、「条件採用」ではなく「理念採用」が重要。給料や勤務条件にコミットしたスタッフではなく、医院の理念や院長先生の考え方に賛同したスタッフを採用することで、定着率の向上はもちろん、患者様への対応や理想の医院実現のための取り組みなども円滑に行うことができます。

4.経営計画に基づいた医院経営

事業とプライベートの目標を実現するために、具体的なプランを作成

経営計画とは、作成し、銀行に後は引き出しの中にしまわれてしまうような形だけの書類ではありません。開業医にとって経営計画は、人生の計画と同じ。将来の住宅の買い替えやお子様の進学、医療機器の買い替え、引退後の生活等に備えるための指針を経営計画に組み込んでいくと、何人患者数を増やす必要があるのか、どんなクリニックにしていけばいいのか、人生の計画実現に向けたプランを具体化することができます。

将来の目標を実現するためには、いつまでに何人の患者を診る必要があるか知っていますか?

開業医の先生にとっては事業とプライベートは切っても切り離せないもの。つまり「5年後に確保しておきたい収入」を実現することを念頭に、クリニックの経営計画を考える必要があります。

例えば、
・子供が私立医学部に進学したら、教育資金は足りるのか?
・将来、戸建に買い替えることはできるのか?
・20年後に老後の貯蓄はいくら持てるのか?
・年間の手取りを500万円上げるには、患者数をどれだけ増やす必要があるのか?
・駅看板と野立て看板に年間150万円出して、新患を毎月10人増やすのは損か得か?
・3年後に分院を検討しているが、それまでに自己資金5000万円貯めることはできるか?

これらの疑問に答えを出し、いつまでに、1日何人の患者を診る必要があるのか明確にして、そのための広告展開の方法、スタッフの採用計画、人員・設備の体制などを記したものが経営計画書。自分の人生を設計するつもりで、経営計画の作成に取り組みましょう。

5.まとめ

昔は開業するだけで多くの患者さんが来るクリニックもありましたが、今の時代において、分析や目標、計画なしに成功するクリニックはありません。患者さんに来てもらえるような仕組みや離反されないようにする仕組みをつくり、クリニック経営を成功に導くには、
・「適切な立地の選定」
・「新患が来院する仕組み (地域に存在を知らせる広告展開)」
・「優秀なスタッフの採用と教育」
・「経営計画に基づいた医院経営」
の4点を抑えて、成功する可能性が高い開業にすることが何よりも重要。また、開業時に習慣の仕組みを構築するだけでなく、患者数や経営の状況を鑑み、常に手を打ち続けましょう。

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